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執筆者の写真 Jiro Sakamoto

孫悟空茶園、2020年の新茶が出来ました。農薬不使用です。

更新日:2020年5月22日




2020年の孫悟空茶園(天空の茶屋敷)の新茶が出来ました。


煎茶  100g 1000円

ほうじ茶 50g 500円

(送料別)


※通常煎茶はお湯の温度を冷まして淹れますが、うちのお茶に関しては有機なので高温でサクッと入れる飲み方もまたおススメです。


購入希望の方は

skyteahouse@gmail.com

住所、受取人名、電話番号を記載の上、それぞれの必要個数をお知らせください。

FacebookやSNSなどでつながっている方はそちらから直接メッセージでも大丈夫です。


・お支払いは、郵送による受け取りができた後で大丈夫です、ゆうちょ銀行、楽天銀行、Paypay、外国人向けにPaypalもあります。

・ほうじ茶は6月ごろにできますので、希望される方は6月以降になりますことをご了承ください、どっちも希望される方でとりあえず煎茶を送ってほしいという方はその旨をお伝えしてもらえれば先に煎茶を送ります。

・送料は郵便局のレターパックを使います、1袋180円、2~4袋370円、5~10袋520円です。ちなみにほうじ茶はかさばるので50gなのに100gの煎茶と同じ大きさになるのです。



 

孫悟空茶園と天空の茶屋敷の物語


ちなみに解説しておくと僕のゲストハウスが天空の茶屋敷であり、天空の茶屋敷がやっている茶園の名前は孫悟空茶園と言います。


天空の茶屋敷という名前のルーツは、初めてここにやってきたときにあまりの絶景に『まさしく天空だ!』と思ったこと

そしてここの地区の名前が屋敷集落であること、『~~の~~』というどことなく物語っぽい名前にしたいと思って。

シンプルに『天空の屋敷』そこにお茶畑に囲まれた家なので茶屋敷という造語を作ることにより『天空の茶屋敷』といった感じです。


こちらPV



そして孫悟空茶園に関していえば

逞しく、寛大であり、どことなくお茶のルーツである中国の山奥っぽい名前でもあり、日本国内でも認知され、世界中でもウケそうな名前。

それで考えたら孫悟空、そして僕自身が『孫ターン移住者』として八女にやってきたこと、あと『悟』という文字も好きだし『空』という文字もここらしいな、ピッタリな名前だと思ってます。


鳥山明先生に怒られそうな名前でもありますが、そもそもドラゴンボールも中国の西遊記から名前をとっているので多分怒られることはないと思います。


というかそもそも全然バズってないので全く問題ないと思ってますw



孫悟空茶園はどういう茶園?

日本最古のお茶どころの一つである八女茶、今でもお茶の名産地として認知されています、八女と言ったらお茶、お茶と言ったら八女というくらい少なくとも福岡県ではそう認知されています。


僕の住んでいる村には霊巌寺という600年前に中国に修行に行ったお坊さんがここの人達にお茶の農法を伝えたとされるお寺があります。



つまり八女茶の発祥の地は福岡県八女市黒木町笠原、僕の移住した村なのです。

そしてその集落でも一番上にある家が天空の茶屋敷。


もともとはこの時期になると家族総出で、里帰りしてみんなでお茶摘みしている風景、近隣からも、例えばその時期に忙しくない柳川の海苔農家さんなどがよく出稼ぎに来たりしていたそうです。


しかし、近代化とともに大規模生産になっていき、人々は広い茶畑を求め、、それにより価格が下がっていき、規模の小さい作業効率の悪い山の茶畑はどんどん不利になり・・・


それだけでなく高齢化などにより、山奥の茶畑はどんどん耕作放棄地になっていきました、お茶はもともと山奥から始まった、それが良しとされていたものなのに、時代とともに人々のトレンドは変わっていくものですね・・・

(高齢化だけではなくお茶産業に関していえば他にもたくさん理由はありますがここでは割愛します)


僕は茶農家としては5年目の若輩者ですが、そういった山奥の耕作放棄地を譲ってもらい、有効活用しています。


天空の茶屋敷も壊される寸前だった家の有効活用

孫悟空茶園も管理されなくなってしまった茶畑の有効活用


緑で囲んでるのが孫悟空茶園。他にも別の場所にたくさんあります。



もちろん、働き手の確保も難しいけれど、ありがたいことに、お茶や里山暮らしに興味のある人達が日々訪問してくれるので、彼らがお茶の仕事をお手伝いしていってくれるおかげで成り立っているのもあります。


お茶に興味がある人にとってそういうものに触れて学べる場所、そして僕はそのおかげで事業が成り立っているということ。

畑にとっても地域の人にとってもそうやって有効活用してもらえて、交流してもらえて、そこから移住者が生まれたりもしている、何よりも世の中には大規模産業ばかりではなくそういうお茶を探している人もいる。

ここにはwin-win-win-win-winくらいの価値があったりしています。






坂本治郎がお茶農家になるまでの話

長年世界を放浪した末に、日本の美しさを再認識し、日本の田舎へ移住しました。

ありがたいことに僕の場合は日本全国の数ある田舎からどこにしようかと悩む必要はありませんでした。


その理由はは八女市黒木町の祖母の家が長年空き家になっていたからです。

ボロボロの空き家でも家があるというのはありがたいことであり、当時まだ生きていたばあちゃんにとっても家にとっても先祖にっても近所の人にとっても、どこの誰よりも僕がそこに移住して住みだすというのが一番喜ばしいことです。




そして、八女の田舎の方の家には各家庭ごとにお茶畑をもっているのがデフォルトのようなものであり、うちにも小さい茶畑がありました。

おばあちゃんが一生涯ずっとやってきた茶畑であり、小さいころから(実をいうとあまり感謝してませんでしたが)僕はばあちゃんが作ってくれたお茶には慣れ親しんでました。

それを引き次ぐ形で、はじめはよくわからないまま、誰も教えてくれる人がいない状態でロクに道具もそろってない状態から小さくお茶を始めました。





誰も知り合いがいないところに移住してきたにも関わらず、それ以降どんどんつながりが増えていき、その次の年には別の山奥の古民家を譲り受け、その次の年には天空の茶屋敷開業。

それと同時に少しずつ耕作放棄地を頂くようになり、お茶も周りの師匠達から学べる環境になり、今では11つの畑、1年目の10倍くらいの生産量になりました(とはいっても世の中の茶農家の中ではそれでも超小規模です)


天空の茶屋敷を訪問してくれる人がお土産に購入してくれたり、友人達が応援してくれたり、福岡のゲストハウスやオーガニックショップに卸したりもしています。

海外では台湾、イギリス、スペインのお茶屋さんに飛んでいます。

皆さんのおかげでなんとか成り立っています。



農薬不使用のお茶

今ではもっとも広く飲まれているお茶というのはペットボトルのお茶だろうし、一部のお茶好きな人でもお茶屋さんから買っているお茶というのはそのほとんどは無農薬ではないはずです。

というのはお茶屋さんで買えるものはブレンドされていて安定供給されるものしか扱われないからです。

また、一般的に好まれるおいしいお茶というのは鮮やかな緑色で旨味成分のあるもの、、そうなったらやはりナイロン製の布で被せられたお茶が主流です。


お茶山地ではの穫時期によくみられる光景ですが、収穫の前の10日間くらいほとんどの茶畑にこういうものがかけられています。

この作業によって鮮やかなきれいな緑色になり、うまみ成分も増します、また農薬を使ってしっかり若葉を立たせ、太らせ、高級な一番茶を作ることに備えています。


また山奥のお茶は小規模生産しかできないだけが欠点ではなく、収穫時期が遅い、(1日でも早い方が高値で売れるという市場原理により)

そして山は地形がユニークなので、日当たりが一定じゃなかったりしてブレンドが比較的難しいとも言われたりしています、、、だから良い値段で売れないからどんどん厳しくなっていっているのが現状です。


孫悟空茶園のお茶はそれと全く真逆のことをやっています。

農薬は使わない、ナイロンの被せもしない、ブレンドもしない、堆肥は近くの無農薬農家さんが自家製で作ってるものを購入応援しています。


流通に乗せてもいないから有機JASにお金をだして認証してもらう余地はありません。

(解説しておくと、有機JAS認証されてないから、それに特許として取られてるオーガニック、無農薬という言葉を使って売ることはできません)




ここで一つ、よく勘違いされるのですが、僕はこだわりの強いスーパーオーガニック自給自足マンだと思われてることがよくあります。

確かに山奥に住んでヨガやるし座禅するし、ヒッピーみたいに放浪していたし、隣の無農薬の米農家さんからしか米は買わないし、卵も鶏飼って自給しているからまずスーパーでは買わない、たまに鶏も絞めたりします。

ほんのちょっと、そんなに労力をかけずにできるくらいの野菜は庭で自給しています。

あといろいろ実験的に野草茶つくったり、簡単なヨーグルトや果実酒つくったりなど、そこそこエコな生活をしています。

買い物は地産地消主義、ビニール袋は絶対もらわない、極力添加物のないものを買うようには心がけていますが、まあそれも予算的にすべてをそうするのは無理だったりもするので割と妥協はしてます。

肉は極力買わない、食べないですが、周りが食べるときはフレキシブルに普通に食べます。


そして無農薬農家にありがちな、大規模慣行農業を、農薬を否定することもしません、大量に安定的に供給できるように生産されていることによる恩恵は大きいと思っているからです、今回のコロナ危機でもそうです。


とはいえ、そこらへんは変わっていかなければ先で厳しくなるのは明白だと思っています、過剰生産によって結局自分たちを苦しめてるわけだし、それによる健康被害や自然被害のうったえもあります、それを問題意識を持っている人は是非こっち側に来てほしいし啓蒙活動していってほしい、そういう多様性のあるすみわけができて共存できればいいなと思ってます。


僕の場合はそういう思想とかこだわりとは違ってて、家庭菜園の延長が今の形になったものだから・・・逆に農薬を使った慣行農業の仕方を知らない、どういう器材が必要なのか、それがどこで買えるのかも知りませんw


そもそもやらなくてもそれなりに育つし、お茶はできているから、少なくともお茶には農薬はなくてもよいじゃないかと思っています。だって一番最初は中国でお茶は薬として、健康的なものとして普及していったものなので・・



『無農薬=おいしい』

よく勘違いされてる方が多いのですが、なんでもそうですが無農薬だからおいしいというのは一概には言えません

高級茶をはじめほとんどの高級な作物は農薬は使われてるものです。日本全国茶品評会に出ているお茶も基本はそうみたいです。


ちなみにうちで放し飼いで育てている鶏の産んでくれる卵、形も色も味も大きさもいつもいつも不揃いです。それでも質の高い卵だといえると思うし、うちの畑の野菜も不格好なのばっかり、自然なものは基本そんな感じです。




無農薬=おいしい

ではなく

無農薬=安全で自然の味


という認識だと思います。



慣行農業でのお茶とウチのお茶には大きな違いがあります、、、

孫悟空茶園のお茶は素朴で自然なお茶の味。

お茶好きな人や高級茶を求める人に自信をもって案内するのは難しいですが。

昔ながらの味を求める人にはおススメです。

自然派の人はウチのお茶がどこよりもおいしいと言ってくれる人はよくいるし、特に年配の方には好まれる傾向は強いです。




以上でして、ご拝読ございました。今年のお茶もどうぞよろしくお願いします。

応援支援いただけたら嬉しく思います。



コロナであえなくなってしまった妻、チャイさん。




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