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執筆者の写真 Jiro Sakamoto

山奥に住んでみて分かった、山暮らしは全く不便だと思わないという話。

更新日:2020年2月23日



前回の記事

山奥に実際に住んでみて分かった、山奥に移住する16のメリット。


で山暮らしの素晴らしさというものを書きましたが。

いいところもあればもちろん大変なところというものもあります。


そもそも長所と短所ってのは表裏一体です。

前に書いたのは便利なコンビニがないというのは観点によりデメリットにもなるしメリットにもなります。世間一般の意見とは逆に僕はコンビニやファーストフードなど体に悪いものが近くにないことはメリットだととらえています。


そのデメリットを差し引いたとしても山奥に住むほうが僕はいいと思っています。


僕の場合その大変な部分ということですら楽しんでいるもので、、、住めば都です、その不便さはほとんど気になりません。


今回は世間でよく言われるものと僕が思うデメリットをあげてみて、それに関する僕なりの意見をつづってみました。



1、近所づきあいが大変

地域ごとのイベントはありますし、それをうまく楽しめる人もいますが、そうでない人もいます。特にお酒を飲まない人にはちょっと辛いかもです。


特に若者(田舎の若ぇもんというのは50歳以下です)が過疎が進んでるところに移住したら消防の勧誘もあり、それはそれは体育会系社会や軍隊ノリが苦手な人にはつらいです。


でもこういう行事があるのは日本社会では風前の灯だったりすることなので、そのスペシャル感を楽しまないと損だと考えます。

まあこれに関しては、普通に会社に務めるのも同じことだし、はっきり言って場所によりけりな部分もありますので一概に言えません。


山奥へ移住するのは、その地域へ就職するような感覚といっていいと思います。

もちろんですが道で出会った人にあいさつもできないような人には向いていません。

大変とは言われるけれど逆に、ご近所さんに恵まれれば最高です!!

ちなみに天空の茶屋敷と隣の老夫婦はまるでひとつの拡大家族のようになっています。



2、車必須、すべてが遠くてガソリン代がかかる

確かにそうです、実際にド田舎はガソリン代は町よりもほんのちょっとだけ高い傾向があります。逆に安く済む部分もいっぱいあって、田舎では友人づてに中古車は安く手に入ったりします。


山奥なので公共交通機関はありませんのでガソリン代は確かにかかりますが、電車代はかからない、そして満員電車とは無縁の生活です。


田舎では駐車代は全くかかることなく、山奥なんかは路上駐車し放題です。なのでそこらへんに関しては都会も田舎もトントンだと肌感で感じてます。



3、移住者と郷土の人との価値観のギャップ、馴染めない。

確かに、世界中を巡って、世界中日本中の先進的な人達と繋がりを持っているような僕だったり、一周回って田舎暮らしの良さに気づくような外からやってきた人達と田舎で生まれ育った外に住んだことない人達との価値観のギャップはかなり大きいです。

が、場所によると思いますが傾向として逆に山奥にくれば、明らかに過疎化していて、そこに残っている人達は外からやってくる人に対してオープンであるケースはよくあるといわれてます。


実際に天空の茶屋敷のある八女市黒木町の笠原という里山は水害のあと外からやってきた人達と協力して復興したという経緯があるからだとだと思いますが外の人にオープンです。

外国人移住者もちらほらいるくらいだし、地元の人でも外国人に慣れてる人ばかりです。それからそんなところに移住してくる人達とは価値観は割と近いので、それはそれでつながりとしては強固なものがあったりします。


こういう風に田舎や里山に移住を検討する際はすでに移住者がたくさんいるところを選ぶのがハードルは低いですが、逆にそうでないところを開拓するのも面白いと思いますので、それは一概にどちらがいいとは言えないですね。



4、買い物は不便

確かに都会の感覚を持ってる人からしたらかなり不便です、それから、田舎では購入できないものもたくさんあります。けれど今は前述したとおり山奥でも人の営みがあるところであればアマゾンや楽天の買い物も普通に届きます。いつもここまで運んでくる人に申し訳なく思いますw


まあ、たった一つだけ僕が不便だなーと思うのは、ホームセンターが近くにないということですね。ちょっとした作業をしてた時に釘がなくなったり、持ってない工具が必要になったりしたときは不便です。わざわざそれのために作業中断して20㎞先のホームセンターに行くのもめんどくさいし・・・まあだからこそ、それで近所に道具借りて交流が生まれたりしていいこともあります。


他にも、醤油や油などの調味料がなくなったりして、隣に借りたりするのも町にはない常識だったりして面白いですね。そういう助け合いは不便な山奥だからこそ生まれるものです。

そして不便なのも普通になってそういうものだと思ってしまえば気になりません。

そもそも日本の山奥って世界中探してもなかなかないくらい便利なのです。比べる基準の問題ですね。



5、寒い

標高が高いし、古い古民家にそのまま住んだりしてる場合は、寒いです。去年は暖かかったですが基本的に10月ごろには寒くなります。まあ、自分で火を起こして暖をとるなんて風情があることができるのも山暮らしならではだったりします。


そして実体験から言えば、寒いのも慣れます!

実体験として僕はカナダでマイナス40度の世界に住んだあとに氷点下0度の所に行ったときは暖かいと思ってシャツ一枚で歩いていたものですw



6、病院がない

確かにこればかりは不便です、都会と比べて明らかに不便であり弁解のしようもありません。ただ、その点周りに住んでるおじいちゃんばあちゃん達も同じだし、何とでもなるしそれが普通に思えてきたりもします。


ただ、山奥に住むということだけでかなり健康維持に繋がるので病気にかかる頻度はかなり低く保てます、必然的に病院の必要度も低くなると思います。



7、都会の遊び、キラキラなおしゃれなどができない

今となっては僕は、あれ?なんであんなものが楽しい、いいって思ってたんだっけ??と思うくらいどうでもよくなります。



8、虫が多い

虫が苦手な人でも慣れます。

アリも蛾もネズミもムカデもコウモリも蛇も、すべてなれます!!

もう一つ言えば、移住したばかりのころは蚊がつらかったけれど、何故か住んでたらほとんど蚊に刺されなくなるものです、人間の体の仕組みとしてそういう風に自然と改造されるのでしょうか??



9、イベントが遠い

有名なミュージシャンのライブとか、面白そうなイベントとかSNSのオフ会とか、基本的に人の集まりやすい都会であります。確かにそれらとの距離はあり、そこは不便です。

だったら逆に山奥で面白いイベントや集まりを起こして集めてやるくらいの生き甲斐をもって生きるのも面白いと思います。



10、仕事が少ない、給料が安い

仕事は少ないと言いますが、現状としては働き手もいないので、選ばなければ仕事はたくさんあります、ただどうしても古い価値観を持ってる傾向は都会の企業より顕著だったりするといわれてます、正直僕も苦手なので敬遠してます。


また、フルタイムで働いても30万どころか20万もいかないような仕事は多いです、、とはいえ山暮らしはお金かかりませんしそれでも十分やっていけると思います。

一つ言えるのは、そもそも百姓という言葉は色んな職業をする人のこと、農業だけじゃなく大工や山仕事なと、いろんな仕事をする文化はド田舎の方が常識化しています。ある意味山奥の人のほうが最先端な部分もたくさんある。


僕は実際宿業だけではなく、ちょっと農業、必要な呼ばれたときに山や畑にアルバイトしたりもしています。山奥は仕事がないからこそダブルワークもふつうに認められていますので。おススメなのは移住したばかりのころはちょっと働いて外貨収入を得ながら地域の人とつながりを作り、あとは小さいところから自分の事業をするのが最適解かなと思います。



11、物価は意外と安くない

さすがに流通状況は都会よりも不利なので田舎の物価は意外と安くないとはよく言われます、確かに生活必需品などは同じ系列のドラッグストアやスーパーマーケットでも都会で買うものよりも高くついたりすることが多いです。

だけど逆に地場産のものは都会のものよりもかなり安い。


都会から来た人がうちで野菜を買うときはいつも安さに驚いたりしています。だからそこらへんは肌感ではトントンかなと思ってます。

あと、不必要な物欲にかられることはないのでそこまで不便に感じることはありません。結局、少ないお金で楽しく豊かに生きれます。



12、環境がいい場所、恵まれすぎた場所に慣れたことにより弱くなった部分

あと、環境の良すぎる山暮らしに慣れすぎることによって、引き起こされたデメリットは、東南アジアとかに行くと食あたり、体調不良になる頻度が増えてしまったということです。



13、浮世離れ、都会人の感覚とかなりずれていく

田舎にいても会社勤めだったりする人はそこまでのギャップはないように見えますが。周りを見てもそうですが、そもそも里山には若い人はあまりいないし、いたとしても農家さんや山仕事でバリバリ働く人がメインだったりするのなので都会の人の感覚とド田舎の人の感覚はかなり違います。


都会の人が大切に思っていること、人と人との距離感だった絶妙なマナーだったり、金銭や商売的な感覚といい、お洒落や流行などに鈍感になったり。そういうのに対し、実体験をもってしても僕は前以上に浮世離れして鈍感になってしまいました。

そして山暮らしをする人のほうがすべての面においてワイルドなのでそれが当たり前になってしまうと都会の人のことをどうしても貧弱に見えてしまいます。


僕はもうきっと普通の日本社会ではきっと通用しないでしょうが、それをいいと思うか悪いと思うかも観点によるので、他人軸で生きてるのではなく僕は自分軸で生きてるので。周りがいいと思うものよりも自分がいいと思うものを基準になったということです、ここに移住してきた周りの人達を見てもそういう人が多いように見えます。


つまり、人里離れたところに住んでる人のほうが自分の心に正直に生きている、だから幸福度も高いという傾向はあると思います。

もう一つ言えば社会で波風立てず上手に生きている人よりも、浮世離れしている人のほうがきっと幸福度は高いでしょう!!



14、前よりも都会が苦手になった。

最後に僕から見た、山奥に住む最大のデメリット・・・それは皆さんの住んでる都会が臭い、息苦しい、ニセモノと思うようになったことです。元々僕は都会派の人間だったのに・・・今は都会に行くと居場所を感じずに寂しく思います。


それは自分の価値観が変わってしまったこともあり

『よくこの人達、見た目だけきれいに取り繕って、うわべだけのマスクをかぶってこんな狭くて空気も悪い息苦しそうなところに住めるよな??』

と良くないとはわかっていながらも本心ではそういう思考回路になったりもしてしまいます。こればっかりは自分でも良くない思考回路だと思うのですが心の中で思う分はどうしようもありません、大多数の人が住んでる都会をディスって失礼な発言をしていたら敵も増えて嫌われものになってしまいます、それはよくないと思うので極力それは表に出さずに、都会の人達の暮らしがあるおかげで僕は山奥で生活できてるわけなので、今はそういう思考回路を抜きにして山暮らしの良さを語れる存在になるのを目指してます。




最後に・・・・


結局は住めば都という言葉があるように、不便なのもつらいと思うことも不思議と慣れます。そもそも不便だと感じるのは何と比べてるかによるものです。


(ちなみに僕は、カナダのスラム街にも、ニュージーランドの豪邸にも半年ずつくらい住んだ経験ありますが、どちらも慣れれば同じに感じました)


まあどこに住んでも同じとはいえ便利度でいえば日本の僕が住んでるような山奥のほうが普通に海外生活よりも圧倒的に便利だと思いますし。


実際に世の中はどんどん便利になってきているもので、例えば今の里山のほうが10年前の東京よりも総合的には便利じゃないのかなと僕は思っています。


そもそも人間にはどこでも住める適応能力が備わっているので最初はつらいと思ってたことも不便だと思っていたことも、それが当たり前だと思うようになるとだんだんと頭も体も順応してくるしそれなりの生活になってくるものです。


つまり、都会に住んでも田舎に住んで不便な山奥に住んでも、どこでも住めば都であるのならば、環境のよくて健康的で人間らしく生きれる方に住むほうが僕はよいのではないかと思っています。


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