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執筆者の写真 Jiro Sakamoto

ゲストハウスオーナーとして福岡で公演して来ました。

7月10日 約一週間のベトナム旅行から帰ってきたその日、講演会でゲストハウスのオーナーとして、人様の前でしゃべらさせていただくことになりました。

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一般財団法人sinkaという方々からのオファーでした。 今の時代の流れから言っても、地域復興のためにもゲストハウスによって生まれるコミュニティによる活性化というものは注目されているようです。

ゲストハウス文化の移り変わり 自分が知る限り、もともとは今の日本のゲストハウス文化っていうのは、旅人達が作り上げたものであって。 今でもまだまだマイナーではあるけれど、今以上にゲストハウスがなかった、存在すら世間で知られてなかったような時代に、放浪者のような人たちが沖縄に流れ着き、そのコミュニティたちで集まりだしたのが起源です。 その昔はゲストハウスに集う人たちってのは、ドロップアウトしたような、社会的地位でいえば一番下にいたような人たちばかりでユニークで面白い人たちが多かった。 (特に自分は沖縄に住んでたこともあり、休みのたびにはゲストハウス巡りをしたものです、その影響を色濃く受けたせいで結局ドロップアウトしてしまいました、そう思えば自衛隊時代に沖縄に飛ばされて本当によかった)

ものすごくマイナーな存在ではあったけれど、少しずつその面白さに気づく人たちは増えていき、やがて内地でも京都をはじめとした各地観光地でもゲストハウスは少しずつ増えていった。

単純に宿泊費を抑えれるばかりでなく、そこに集まるオーナーをはじめとしたユニークな人たちとの出会い、シェアする楽しさ。 (傾向としては低予算旅行者のほうが人間力やコミニケーション力があったりするものなので)

さらに2011年の東日本大震災を機に、人々の意識は変わった人もたくさんいるそうだ。 特に原発問題をキッカケに今まで思考停止していた人たちは政府やメディアのいうことをそのまま信じるんじゃなく、初めて自分たちのことは自分たちで考えるようになった人も

人生について真剣に考え出し。 フットワークの軽い人たちは東から西へ移住するような流れもできた。 同タイミングで地域おこし協力隊のような制度もできて。 そこらへんの時代からようやく日本でもFacebookは流行りだし、オープンな一部の人だけではあるけれど、情報シェアが流動的になり。 田舎移住も少しづつ増えていきハードルも下がっていく。

そうやって発生したゲストハウス開業ブーム 外国人旅行者達との国際交流としての場所としても価値を見出され。 そこから生まれるコミュニティによる地域活性化が生まれていき。

さらに民泊やインバウンドなど、事業展開としても注目され。

sinkaさんのような団体からも注目されているようです。 もともとは貧乏旅行者達が作り上げたような文化ではあるけれど、今回の講演会では、一緒にしゃべった人たちは行政書士やNPOやJICA関係の方々、そんなインテリ系の方々がゲストハウスについて語るような時代。

こんなに短期間だというのに時代は変わった・・・

はたして、そのような舞台に自分が立ってもいいのか・・・・と思っていました。

というのも

自分がゲストハウスオーナーとしてよく勘違いされがちなのが

『お茶という外国人に魅力的コンセプトを打ち出したゲストハウス』

『あえて不便なところを逆手にとって商売している、強気な経営』

『珍しいことをやってメディアの入りやすいところでやるという策士』

僕のことをあまり知らない方々からはこのように取られてる傾向があるようですが。

もともと僕は、ゲストハウスをやりたくて動いてたわけでもなく。 ゲストハウスなんか開業しなくても人が集う空間は作っていたわけだし、ぎりぎり楽しく生きていたし、そんなもの開業する必要もなかった。

ただ、 山奥では仕事もないし、何もできないし、 生活していく、もらった家をいい形で維持していくために仕方なく生産活動をする必要あり。 そしてたまたまゲストハウスのノウハウは知っていたこと、それに開業までにずっとたくさんの旅行者を無償で受け入れては、黒木町に来てくれる旅行者達と遊んでいた。 地域の人がそこを活用して活性化を望んでいたということ、何もできないけれど人が減っているところに人を連れてくることは僕ができる唯一の社会貢献だった。 商売なんて絶対やりたくなかった中で唯一やってもいいかなと思うことがこれっていうのもあった。

という、これらの事情があって、その地で生きていくために仕方なく開業するしかなかったのです。 なので僕の事例はきっと誰にも真似はできないし参考にはならないかなと思います。 ノリと流れでやってしまうことになったわけですが、結構、時間もお金も投資してるわけだし、これはやるしかありません、本気で遊ぶしかないのです。

そんな物語を魂込めてしゃべりました。 予想通り、超インテリな方々と同じ席で喋る非インテリな僕ではありましたが、実はそんな奴がその後一番質問攻めにあっていたりしたものです。

面白いものですね。

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それからそれから、ゲストハウス開業ブームはいいと思いますが、本当に商売として考えるのはなかなか簡単なことではなく、特に観光資源の乏しい、もともと観光客や人が来るような流れがないところで地域活性化としてやる場合。

僕の場合 ・持ち家であって ・地域からたくさんの支援を受けて ・人脈が国内外に豊富で ・たくさんの応援があって ・ロケーションや隣人にも恵まれて ・ネット情報発信もちゃんと努力して ・メディアにも結構取り合げられて ・英語発信もできて(これができないと収益が半分になります)

これだけ好条件がそろっていたとしても、経営的に言えば、これでようやくやっていける程度、古民家の維持費はシャレにならないので、本当にそういうことを考えたらやっとかっとです。 とても贅沢なんてできません。(まあ環境のいい場所で、出会いに恵まれ、好きなことで食っていっているという生活自体が贅沢なんですが)

ブームと憧れでゲストハウスをやろうという方、この辺の現実を考えたほうがいいと思います、よっぽど好きであったり情熱や勢いがない限りはおススメできません。 なんでもそうですがちゃんとしたお金の計算ができないと・・長く継続することは難しいと思います。

我が家を開放して、人や旅人が集まる環境はゲストハウスを開業なんかしなくても外国人・旅人が泊まりに来る環境、人が集う環境は僕は作ってましたので、ただそれがやりたいことであればゲストハウスなんかやらなくてもいいんじゃないかと思います。 まあとはいえ、情熱や勢いがあるのであれば、一度やってみるといいと思います。 (結局どっちなんだw)

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