カナダワーホリの後半、イエローナイフのオーロラ観光会社で働いていた時の話です。
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2010年の11月に集った同期達と一緒に教育を受けていた。
町を一緒に観光したり、カナダのこと、イエローナイフのこと、オーロラのことを勉強したり。
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本当に楽しい日々でした(シーズンが始まって忙しくなるまでは・・・)
ちなみに、スタッフもマネージャーも日本人、日本語のできる韓国人、カナダに居ながらにして言語は日本語。ワーホリの子たちなのでみんなそこまで英語はできなかったけれど、確か当時は一番自分が英語できなかったのは言うまでもなく。
そして、半月が経ち、日は短くなり、どんどん寒さが増していったころ、職種希望でポジションを振り分けられるときが来た。
ポジションはこんな感じ
・オーロラガイド
・カメラマン
・ギフトショップ
・クリーニングスタッフ
・オーロラ鑑賞施設管理整備
そして・・・
犬の世話がかり
え・・・犬の世話???
そんなポジションもあるんだ。
・・・・・・
犬好きで仕方ない自分にとってこれ以上の素晴らしいポジションはない。
速やかにマネージャーにその希望を伝え、すぐに決まった。
あたえられたポジションは
犬の世話係、それから先住民達と一緒にオーロラ鑑賞施設の管理だった。
単純に言えば雪かきとかティーピーの掃除とかそんなもの。通称『キャンプの連中』
そこから楽しい日々は始まった。
毎朝、犬舎に行っては、
「キャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャンキャン」
とはしゃぐワンちゃんたち。
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(一番お気に入りだった間抜けなジャッカル君、このこは自分のしょんべんをポールにかけて、夜中のうちにポールと鎖が凍結してしまっていて、毎朝毎朝身動き取れなくなっていた。それをしょうがないな~、と言いながら砕いてあげるのが楽しい日々だった)
まずはウ〇コの掃除・・・100匹くらいいるのでこれだけで一時間以上かかる。
そしてポリバケツいっぱいになった凍ったウ〇コをスノーモービルに乗って林の中に投げ捨てに行く。
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そしてエサをあげる
これだけで午前中いっぱいかかる。
そして午後になったらお客さんが来るので、そのワンちゃんたちをつないで犬ぞり操縦手がお客さんを乗せて案内してくるのでそのハンドリングとストッパー役をやる。
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そしてたき火に火をつけて、お客さんと談笑し、作ったスープを犬たちにあげて一日終わり。
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リーダー犬マスクラと間抜けなジャッカル君。
極寒の地であり、常に外にいると、時には肌が凍傷してしまうこともあった。
今思い出せば結構過酷ではあったけど、楽しかった。
自分の世話してる犬が毎日毎日自分になついてくる、どんどん愛着がわいてきて、毎日犬たちに会いに行くのが楽しみで仕方なかった。
同僚の女子達には犬臭いと文句言われてたけどそんなのは気にしない。
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そんな楽しい日々が続いた半月後・・・・事件は起きた。
ある日、ドッグマッシャー(犬ぞり操縦手)がいなくなってしまった。
先住民マネージャーに話を聞いてみると。
なんと、酒飲んで、町で暴れて、檻の中に入ってしまったような・・・
今思えば、カナダでは別に珍しいことではなかったりする、なんというカルチャーショック・・・・
マネージャーがしばらく犬ぞり操縦手をやってたんだけど。
それじゃあ仕事が回らないのか、めんどくさいのか、(たぶん後者だ)
こういわれた
『Tom, お前を犬ぞり操縦手に育てるしかない、やるか?!』
え・・・・
マジっすか??
『もちろんです、やります!!』
その日からトレーニングは始まった。
最初はブレーキ踏むのでも、曲がるのでも力いっぱい使ってやっていた。
あまりのスピードに体がついていけなく、転んだりもした、だけど、手だけは離さず、ソリにしがみつく。
まるで漫画のような、スーパーマンのような感じでトレイルを引きずり回されながら犬たちに引っ張られる。
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(トレイルはこんな感じ、北国は日が短いけれど、こんな感じで太陽がローアングルにあってこれはこれで良い)
軍人上がりたてほやほやだったために体だけは頑丈だったこともあり、当時は無駄に不撓不屈の精神まで持ち合わせていたので。そんなんではへこたれないけれど、さすがに1ラウンドだけでフラフラになってしまった。
だけど不思議なことに、体は慣れるもので一週間もすれば余裕でこなせるようになった。
そしていつの間にかお客さんを乗せてデビュー。
なんと、カナダワーホリで犬ぞり操縦手になってしまうという予想だにしなかった展開。
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本当に素晴らしかった
100匹の愛するワンちゃんたちの世話
お客さんが来たらそのワンちゃんたちと一緒にガイドする
そして操縦が終わったらお客さんたちが自分の可愛がってるワンちゃんたちと遊んでくれて
最後には『ありがとう、あなたも頑張ってね』と言われる
こんな楽しい仕事がこの世の中にあったのか・・・・知らなかった。
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そして、海外で初めての誕生日を迎え(25歳)・・・そのままそこで年越しを迎えた。
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