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執筆者の写真 Jiro Sakamoto

第18話、偽警察にだまされた話~海外旅行で出会う詐欺の手口~

更新日:2019年3月25日

2012年3月ごろ

日本を離れ約2年。世界一周6ヶ国目、ボリビアへ入国し首都ラパスへ到着。

ここもまた面白いところで中心街の標高が約3600、世界一標高の高い首都。しかし盆地状態になっていて中心街は低い位置に、そして周囲の高地にも市街地が広がっていて標高差が700mもあるという。 そしてここは貧富の差というものが目で見てわかる・・・ 📷 ダウンタウンは高級住宅 そしてアップタウンにあたる市街地のEl Altoは・・・・・ 📷

最初は人ごみの苦しさ、標高の高さによる酸素の薄さ、空気の汚さも相まってサンドイッチを食べながら坂を登っていたら窒息しそうになったり

今まで、けして衛生環境の良くないメキシコ、グアテマラ、ペルーでもお腹を壊さなかったもので


『タフガイ!!俺、最強!!』


とか粋がっていたら ここでローカルしかいかないような屋台に行っては一発でお腹を壊し、肛門ボルケーノが噴火してしまったりと

標高高いと天気はころころ変わる、しかもこの時期は雨季であって、毎日のように雨が降る。

インフラも十分ではないためちょっとした土砂降りになるだけで低地にあるダウンタウンはプチ洪水になったりする

ちょっと旅行者にはハードな都市ではあるし

そこらへんにいるオッサンは堂々とタッションするもので路地裏は臭いけど

まあでもこの都市なんだかんだ言って楽しい 何だかわけのわからないミイラみたいなの売ってる市場もあれば

泥棒市場(ブラックマーケット)もあったりして盗品が安く売られている

きっとその半年前に盗まれたバックパックもこういったところに流れて行ってるんだろうなぁ

📷

街もすごく活気がある。ちょうどこの時期はお祭りだからそのせいなのかいつもこうなのかどうかはわからないが

さて、ラパス・・・・・・日本語に直訳すると『平和』

だけど・・・・いきなりちょっとしためんどくさいことに巻き込まれてしまった

ある日、路上でチリ人のオバちゃんに道を聞かれ、『僕も旅行者だからわからないよー』


とついつい相手して世間話してしまい仲良くなってしまい、一緒に歩いていると・・・・


何やら怪しいおっさんに捕まってしまった。

それがその時は詐欺だと認識出来ていなかった・・・


おっさんは私服警官だといってIDを見せてきた 『今外国人に対して調査をしてて、不法入国とかの疑いがないかどうかを確かめてるんだ』

パスポートを見せてくれだの バックの中にドラッグだとか無いかどうか そして財布の中に偽札が無いかどうか確かめさせてくれだといってくる


え、、、なんかこういうの聞いたことある。

偽警察がIDを見せろだとか色々言ってきて、最終的には貴重品を綺麗に抜き去るという話、、、


この人は本物だろうか?偽物だろうか?


と疑っていると、隣にいたチリ人のおばちゃんはそれに従いパスポートや貴重品を差し出す。


仲良くなったこのおばちゃんが大丈夫だと言うので、すっかり信用してしまっていた。


そのときはその二人がグルだとは気づかないでまんまと引っかかってしまった。


しかも運の悪いことにその日はブラジルビザを申請するために大使館に行っていた帰りだった、つまりパスポート、クレジットカードや残高などを証明するためのもの、すべての貴重品を一括で持っていた。


まんまとだまされていることも知らないで、そのおばちゃんと一緒に、そのおじさんについて行く。


まずは僕の泊まってる宿に向かう、とか言い始めた。

都合良くタクシーがとまり、三人で乗り込んだ。


乗り込んだ後は、その車内でまず荷物検査。

別にコカインや大麻なんて持ってなかったのでなにも後ろめたいことはないので速やかにバッグを差し出す。


臭いを嗅ぐ点検をしたり、今思えば見事な演技だ。


その後、財布を見せてくれといわれ。

このときは半信半疑、いやだなー、とちょっとためらった。


しかし

「外国人が偽札を所有している事例も最近起こっている、仕事なので、協力してくれないか?」


と礼儀正しく言ってくるものだから。


まあ、仕方ないか、そんなに高額は入ってないし、ここでこうして自分がみてるわけだから、なにもとられることはないだろう。


そして財布を見せ終わったあと。


そのオッサンはめざとくバッグの奥の貴重品袋を発見した。


それはパスポートなどの貴重品だ。

それも点検され、仲間に無線で報告する演技。


もちろん自分の目でしっかり観察していたのでそれやクレジットカードが盗まれるということはなかったけれど、ここで一つ。


トラベラーズチェック、カナダワーホリで稼いだ額を、USドルでだいたい100万円分くらい換金していた。


それもしっかりとこちらが見張っていたから盗まれることはないと思ったし、そもそもトラベラーズチェックは盗まれても戻ってくるシステムなので、かなり安全だと安心しきっていた。



そして、すべての点検は終わった。

君はもう白だから大丈夫だよといわれ、いきなり車のドアをあけられ、追い出すように無理矢理おろされた。



あれ??



そのとき気づいた(遅い!)


奴ら、グルだった!


やばい、荷物は無事か??


速やかにすべての荷物を点検、、、、特に異常はないようだ。


その日はほっとして宿に帰る・・・・



その数日後、、ある時、偶然貴重品を点検したとき。

トラベラーズチェックの枚数がおかしいことに気づいた。


4900ドルくらい減っている??

なぜだ?



いやまさか、、、あのときのあいつら??


うわー、やられた!!


見事にトラベラーズチェックからある程度の枚数を抜き取っていたようだ、しっかりとこの目でみていたのに、全く気づかなかった、まるで手品だ、あっぱれ!


とはいえ、被害はトラベラーズチェックのみ。

それだけなら、まあ、ちゃんと報告すれば戻ってくるはず。


そこの国の大使館にいって、盗難証明を書いてもらう。

その他諸々の書類も郵送で提出して。


wifiを使い、スカイプで報告、事情徴収。


額が額だからなのか、毎週毎週の様に尋問され、毎回毎回同じ質問、どこで発行したか、旅程を聞かれたり。


結局戻ってきたのはその数ヶ月後、めでたくシティバンクに盗まれた全額ふりこまれることとなりました。


めでたしめでたし。


みなさん、これの話は是非、反面教師として参考にしてください。

📷


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